特定医療法人 万成病院

歯科

一般社団法人 日本老年歯科医学会認定研修歯科診療施設, 専門医研修施設

NEWS

2016年5月21日 万成病院歯科の臨床研究論文が国際学術雑誌Gerodontologyに受理され掲載されました。
Prevalence of oral health-related conditions that could trigger accidents for patients with moderate-to-severe dementia
Naoki Kobayashi, Yoshihiko Soga, Kyoko Maekawa, Yuko Kanda, Eiko Kobayashi, Hisako Inoue, Ayana Kanao, Yumiko Himuro and Yumi Fujiwara
Version of Record online: 21 MAY 2016 | DOI: 10.1111/ger.12235

 

2015年10月5日 小林が「第1章 老年歯科医学(高齢者歯科医学)の基本事項 4. 診療環境②入院下の診療環境」の項を執筆した老年歯科医学第1版が出版されました。

 

当科の特色

コンセプト

有病高齢者では、口腔衛生や摂食機能の維持が困難になるため、呼吸器の感染症や低栄養などの合併症が発生することがあります。入院中における合併症の発症は、入院にかかる日数を増加することもあります。そこで、当科では、口腔ケアや栄養状態の回復を目的とした摂食・嚥下リハビリテーションを積極的に行っております。特に、認知症における病型別の摂食・嚥下障害に対するリハビリテーションと口腔ケアに力をいれています。

また、認知症終末期における歯科治療としては、齲蝕治療や義歯治療を優先するより、栄養ルート、嚥下機能、認知機能、服薬状況、そして歯科受療能力を把握した上で、口腔内リスクの改善に適した治療内容を選択することが重要であると考えています。当院の歯科医療関係者は、終末期医療現場での長年の経験を生かし、個々の患者様にとって最適な歯科医療を提供しています。

診療内容と専門分野

1)一般社団法人 日本老年歯科医学会認定研修歯科診療施設, 専門医研修施設
写真:専門医研修施設認定証  
   

平成21年、当科は一般社団法人 日本老年歯科医学会認定研修歯科診療施設に認定されました。さらに、平成24年には、日本老年歯科医学会の専門医研修施設としての認定も受けました。高齢者に必要とされる歯科医療を提供するための知識、臨床経験を有する歯科医師を養成することにより、歯科医療の立場から高齢者の自立した生活を支援し、高齢者の健康を増進することに取り組んでいきます。

 

 

 

2)一般歯科・高齢者歯科

一般外来の方,精神科への通院の方,高齢者,および入院患者様を対象として,齲蝕,歯周病,歯の根の治療や義歯・クラウン・ブリッジなどによって欠損部を補う補綴治療を実施しています。
当院には,岡山大学病院の診療科(歯科)部門から「歯周科」,「クラウンブリッジ補綴科」,中央診療施設から「医療支援歯科治療部」,「スペシャルニーズ歯科センター」のそれぞれの専門医や認定医が勤務しており,様々な難症例に対して専門的な視点から適切な治療を提供しています。

3)摂食・嚥下障害に対する画像検査と摂食機能療法
 
   

脳血管疾患等により口から食べられない方、食事時に頻繁に誤嚥する方、摂食が困難な認知症の方に対して、安全に口から食べることができるように指導しながらリハビリテーションを行います。 岡山大学病院スペシャルニーズ歯科センターの嚥下専門の歯科医師が勤務しています。詳しい検査が必要と判断される場合には、嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)が実施されます。 摂食機能療法とは、むせる、飲み込みづらいなどの摂食嚥下機能障害に対するリハビリテーションです。当院では、摂食嚥下障害と診断された患者様に対して、歯科医師の指示により個々の症例に対応したプログラムを立て、言語聴覚士と歯科衛生士が摂食機能療法を行っています。 入院中の栄養状態を管理することで、身体合併症を予防し医科の治療効果の向上に寄与しています。

 

4)ドライマウスの治療、対症療法としての口腔ケア
写真:ドライマウスの治療、対症療法としての口腔ケア  
   

唾液分泌の阻害、減少により口腔内の粘膜が乾燥した状態をドライマウスといいます。 65歳以上の高齢者の56.1%の方は、なんらかの口腔乾燥感を自覚されています。 ドライマウスの原因は、脱水、糖尿病、薬物、放射線障害、唾液腺管の通過障害などがありますが、特に、高齢者では唾液分泌抑制の副作用のある薬剤を多く服用している場合があります。 当科では、ドライマウスの治療や対症療法に対応しています。

5)感染予防としての口腔ケア
写真:感染予防としての口腔ケア  
   

人工呼吸器関連肺炎(VAP)や誤嚥性肺炎は、口腔内のプラーク(細菌)が肺に侵入する結果、免疫能の低下した高齢者に発症しやすいことが知られています。 当科ではリスクの高い患者様に対して、歯科衛生士が専門的口腔ケアを行っております。 ご自身で歯ブラシができない患者様や抵抗力の低下した易感染性の患者様に対して口腔ケアを実施しております。

最新情報
当科は、日本看護協会出版会「Nursing Today 2009. 10月臨時増刊号」で、「経管栄養患者に対する口腔ケア」を執筆いたしました。

6)リスクヘッジとしての口腔ケア

認知症高齢者の口腔・顎・顔面領域におけるリスク管理を看護師と連携して行っております。

最新情報
当科は、日本看護協会出版会「Nursing Today 2009. 10月臨時増刊号」で、「リスクヘッジとしての口腔ケア」を執筆いたしました。

歯科衛生士・看護師の育成

写真:歯科衛生士学生教育  
   

当科では平成9年より歯科衛生士の保健指導の分野である口腔ケアの臨床実習を担当しています。 今後ますます必要とされる高齢者の歯科領域を学んでもらうと共に、医療現場で多くの職種と連携しながら活躍できるようその指導に臨んでいます。
また、看護学生の教育においては、近年、看護職の間でも口腔ケアに対する関心が高まり具体的な対処法など求められています。そこで看護学生には口腔ケアの基本的な流れを相互実習の方法で指導しています。学生教育については、チーム医療が求められている私たち医療スタッフは、各々高い専門性を前提に目的と情報を共有し、お互い連携・補完し合い患者さんに適格な医療を提供することが大切であると考えて学生たちを育成しています。口腔ケアを学ぶことでどちらの学生も、将来きっとたくさんの患者さんの笑顔に会えることでしょう。


病院歯科介護研究会のサポート

病院における口腔ケア、摂食・嚥下リハビリテーションの推進、ならびに学術的研究を目的として、平成9年に万成病院を基盤として病院歯科介護研究会を発足致しました。 研究会を通して全国の病院医療関係者と情報交換しながら学術的研究を行うことで、より広い視野での歯科医療サービスを提供するよう努めています。

受診について

診療室のご案内

写真:診療室のご案内  
   

歯科の入り口は病院外来窓口の右の突き当たりにあります。 車イス、ストレッチャーのまま入室できるよう、横開きの大きなドアとなっています。 

麻痺、拘縮などにより通常の歯科診療ユニットに座れない方のために、高齢者対応型歯科ユニットを導入しています。



写真:診療室のご案内  
   

車椅子からの移乗が楽になり、また足が延ばせない方でも安全に姿勢の確保ができるよう配慮しております。 障害のある方の場合には、可能な限り車椅子に乗ったまま処置を行っています。また、寝たきりの方など病室から動かせない場合には、病室へ往診して治療を行っています。

 

診療時間のご案内
当診療室は予約制となっております。
診療時間
  月曜~土曜 午前09:00-12:00 午後 13:00-16:30
休診日
  日曜・祝祭日

診療申込み(院内の方)

入院中の患者様で歯科診療を申し込まれる場合は、病棟スタッフ、主治医へお尋ねください。 主治医による紹介状記載の上、当診療室へ連絡があります。 受診時間については歯科診療室から病棟へご連絡します。 看護師が歯科室まで付き添いますので御安心下さい。

診療申込み(外来の方)

外来や通院の患者様で歯科診療を申し込まれる場合は、事前にお電話(病院代表番号)にてご連絡いただくか、直接、外来受付へお越し下さい。 問診表へご記入の上、外来待合でお待ちください。 歯科診療室の歯科衛生士がお呼びいたします。 当診療室は予約制ですので予約をお取りします。

入院患者様の歯科治療費のお支払いについて

歯科は病院内では単独会計のため、歯科治療費は入院治療による病院への支払いとは別会計となります。 病院(入院の理由である治療費)の支払いとは別に、歯科の請求書をお渡しいたします。 支払い方法(患者様個人での支払い、家族による支払い、請求書の送付先など)についてのご希望は初診時にお問い合わせください。

口腔ケアの申込みについて

 病棟と連携した専門的口腔ケアは、主治医、看護師によりその必要性を判断し、歯科へ申し込みをいただいています。 寝たきりの患者様など、ご家族からご希望があれば、歯科衛生士と看護師が連携した口腔ケアを行います。 ご希望の場合は、主治医、病棟スタッフもしくは歯科までお尋ね下さい。

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